献血後の過ごし方とは?特に注意する症状や体調不良の対処方法

献血は問診に答えて採血の時に少し痛い思いをして、そこでもう終わりだと安心してしまいがちですが、献血後の過ごし方 を十分に注意をしないと、気分が悪くなったり失神をしたりと健康被害が生じてしまう可能性が高まります。
それだけでなく健康被害の症状が現れたことにより、重大な事故に繋がってしまう危険性もあります。

このページでは、献血直後の過ごし方や、献血後、普段の生活の中でどのようなことに気をつければよいのか?など詳しくご紹介しています。

その他、献血後に現れやすい健康被害の症状や、万が一体調不良になった場合や腕の調子がおかしい時の対処方法についてもご紹介しています。

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献血後、特に注意したい健康被害の症状とは?

平成28年度の献血者の健康被害発生状況
出典:「献血者の健康被害」(厚生労働省)
図2-12 平成28年度の献血者の健康被害発生状況

 

献血の健康被害発生状況では、 「血管迷走神経反応(VVR)」という症状が約70%ほどを占めています。

血管迷走神経反応(VVR)の主な症状としては、献血中、献血直後にめまいや血圧低下、冷汗、気分不良、顔面蒼白、吐き気、失神などが副作用として現れ、ごくまれに重症となると、5秒以上の意識喪失、痙攣、尿失禁等も加わることがあるそうです。

 

献血後の過ごし方は、パンフレットや冊子で確認出来ます

献血後のお願い
画像出典:「献血後のお願い」(厚生労働省)

献血会場では、血管迷走神経反応(VVR)だけでなくその他の健康被害の発生も防げるように、献血前や献血後に配布しているパンフレットや冊子等で 「献血後の過ごし方」 が確認できます。

気分不良や失神などは、じっと立っている時に発生しやすいといわれています との案内と共に、失神やめまいなどに伴う転倒にも注意を呼び掛けています。

 

副作用の予防方法

副作用を予防するため、献血前には水分(スポーツドリンク等)を補給するようお願いしています。

 

血管迷走神経反応(VVR)が起こりやすいとされている理由

不安や緊張感が強い場合や、睡眠不足や空腹などその日の体調などの誘引によって起こることがあります。
初めて献血をする方と何度も献血を行っている方の血管迷走神経反応を比較すると、緊張感が強く出やすい初回献血者の方が多く発生していると、実際に報告されているそうです。

 

献血直後の過ごし方は?

献血直後の過ごし方

献血後すぐは、献血会場内の休憩所で水分を補給しながら、少なくても10分以上の休憩をとります。

献血直後のおトイレは男性の方であっても転倒を防ぐため、着座姿勢で行うようお願いしています。

 

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献血後の過ごし方とは?

電車や運転など、献血後の移動手段について

電車や運転など、献血後の移動手段について

電車を利用される方へのお願い
転落防止のため、駅のホームでは路線の近くで電車を待たないようにして下さい
運転をされる方へのお願い
乗り物を運転される前に30分以上の十分な休憩と、十分な水分補給をして下さい
※ 乗り物の種類に関して記載は有りませんが、車やバイク等だけでなく自転車も含まれていると思われます

 

喫煙や飲酒など、献血後の趣味嗜好について

喫煙や飲酒など、献血後の趣味嗜好について

喫煙(タバコ)についてのお願い
献血後1時間はタバコを控えて下さい
飲酒(アルコール)についてのお願い
献血後2時間は飲酒は避け、当日はアルコール量を控えめにして下さい

 

お風呂や運動など、献血後の生活習慣について

お風呂や運動など、献血後の生活習慣について

エレベーターや階段についてのお願い
献血後ごくまれに急な血圧変化により貧血状態になる場合があるため、エレベーターや階段を使用する場合は特に注意をして下さい
お風呂やサウナについてのお願い
献血後の入浴は2時間以上たってから、また針を刺したところは強くこすらないようにして下さい
当日のサウナ利用は避けて下さい
運動についてのお願い
献血直後の運動は避け、当日はテニスやバレーボールなど腕を強く動かす運動、水泳やマラソンなどの激しい運動は控えるようにして下さい
重労働についてのお願い
献血直後は重たいものを持つことを避け、当日中は採血側の腕に強い力がかからないようにして下さい

 

献血後に不調を感じた時の対処方法について

献血後に体調不良を感じた時の対処方法について

体調不良や様子がおかしい場合などでお問い合わせや連絡を希望する場合、献血会場で配布されたパンフレットや冊子、又は献血カードで献血センターの電話番号(連絡先)が確認できます。

 

気持ち悪い・調子が悪いなど体調不良の時は?

献血後に気持ち悪いなど体調不良になった場合は、転倒によるけがを防止するためにも 決して我慢をせず、すぐにしゃがむ(座る)か横になります
通常は頭を低くして30分程度安静にするだけで回復する そうです。

安静にしていても回復しない場合は、助けを求めるようお願いしています。

 

針を刺した箇所を含め腕の様子がおかしい時は?

採血後針を刺した箇所や腕への痛み、しびれ等が残る場合など心配な時は、すぐに血液センターまで連絡を入れます。

病院への受診が必要な場合もあるため、早めのご連絡をお願いしています。

 

出典・参考サイト

  • 厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kenketsugo/)
  • 日本赤十字社 (http://www.jrc.or.jp/)
  • 日本赤十字社 東京都赤十字血液センター (https://www.bs.jrc.or.jp/ktks/tokyo/)