献血の手順・流れを受付から献血後までご紹介

基本的に献血は、健康な人が血液を提供するボランティアです。
そのため病院のお世話になっている人は少なく、献血(採血をすること)に対してなんとなく不安を感じている方もいると思います。

このページでは献血に対する不安感を少しでも払拭できるように、またスムーズに献血を受けて過ごせるように、献血会場について受付をするところから、献血が終わったあと万が一具合が悪くしまった場合の対処法まで、献血の手順や流れ を注意事項と一緒に分かりやすくご説明しています。

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献血の流れ・手順

① 受 付

献血の流れ ① 受付

 

パンフレット・チラシ等の確認後、受付をする

献血会場では、献血に関する内容のパンフレットやチラシ等が必ず配布されています。
内容を確認・了承された後、献血の受付になります。

 

パンフレット・チラシ内容抜粋 (※ 東京都の場合)
 ・献血条件 (献血が出来ない方)
 ・献血の手順や流れ、献血時の注意事項
 ・献血後の過ごし方
 ・献血後のお知らせ(検査結果)
 ・献血の同意説明書

 

本人情報の記入・証明書の提示が必要です

受付では 「お名前」 「生年月日」 「住所」 「電話番号」 の記入と、初めて献血をされる方や今まで本人を証明する証明書を提示されたことのない方、献血カードを忘れた方は、身分証明書の提示が必要です。
献血カードを持参された方は、受付の一部を省略できる場合があります。

証明書を持っていない方は、モバイル端末の電話番号画面の提示をお願いされます。
2006年(平成18年)4月1日以降、3回連続で証明書等の提示が無かった方は、献血をご辞退して頂いているそうです。
 ※ 証明書のコピーは受付不可

 

1種類のみで確認が可能な身分証明書の例
 ・運転免許証
 ・健康保険証
 ・パスポート
 ・住民基本台帳カード
 ・個人番号カード(通知カードを含む)など

 

2種類の確認が必要な身分証明書の例
 ・社員証
 ・学生証
 ・医療機関の診察券
 ・銀行のカードなど
 

 

献血には水分補給が必要です

副作用を予防するため、献血前は水分(スポーツドリンク等)を補給されるようお願いしています。

スポーツ直後やサウナで発汗された場合も水分が失われているので、十分な休息と水分補給後、できれば翌日以降のご協力をお願いしています。

 

② 問診票記入

献血の流れ ② 問診票記入

 

質問(健康状態や現況など)への回答記入をする

献血をする方と、輸血を受ける患者さん双方の安全を守るため、問診票の質問に回答記入します。
質問内容は、体調や身体に関する内容、渡航歴、交友関係などになります。

献血ルームによっては、液晶画面に直接触れて回答できるタッチパネル方式を導入しているとこもあります。

 

③ 問診、血圧測定

献血の流れ ③ 問診、血圧測定

 

医師による問診と血圧測定を行う

問診票の回答内容に基づき、医師による問診と血圧測定が行われます。
体調の優れない方、以前に特定の病気や症状があった方、患者さんにとって望ましくない要因を持っている方などは、献血をお断りされることがあります。

献血可能な血圧値は最高血圧が90mmHg以上の方となりますが、血圧が高すぎる方は医師の判断によるそうです。

 

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④ 血液検査

献血の流れ ④ 血液検査

 

血液型の判定、ヘモグロビン濃度の測定を行う

事前採血による血液検査を行います。

血液検査では少量の血液(約2mL)を採取し、血液型の判定、ヘモグロビン濃度が採血基準を満たしているかなどの測定を行います。
成分献血を受ける予定の方は、血小板数の測定も行います。

検査結果により、血色素量の少ない方(ヘモグロビン濃度最低12g/dL以上、献血種類によって変わります)は貧血の可能性が高いため、献血をご遠慮頂いているそうです。
血液が濃すぎる方は、医師の判断に従うことになります。

 

⑤ 献 血

献血の流れ ⑤ 献 血

 

全血献血(200mL/400mL) 又は 成分献血(血漿/血小板)を開始する

採血ベットに横になり、採血を開始します。

採血針を刺した時に強い痛みがある場合、痛みがいつまでも続く場合、指先まで響くような痛みがあった場合などは、近くにいる看護師や医師にお知らせするようお願いしています。

同じく採血中の気分不良やめまい、皮下出血が起こった場合なども、我慢せずすぐに看護師や医師らにお知らせします。

 

採血にかかる時間、時間の過ごし方について

採血にかかる時間の目安は、全血献血では10~15分、成分献血では採血量に応じて40~90分程度です。

成分献血は時間がかかるため、ベッドに付属しているテレビでDVDなどを鑑賞したり、看護師とお話をするなど、リラックスして献血に臨めるよう配慮されています。

 

採血中のトイレに関して

採血中に中断してトイレに行くことが出来ないため、献血開始前までにトイレを済まされるようご案内しています。

 

⑥ 休 憩

献血の流れ ⑥ 休 憩

 

水分を十分に補給し、少なくとも10分以上は休憩をとる

献血後は、休憩場所でサービスのドリンクで十分に水分を補給しお菓子などを頂きながら、少なくても10分以上は休憩をとります。
すぐに運動したり、重たいものを持ったりすることは避けるようにします。

 

男性のトイレ利用方法について

献血中、献血直後はめまいや血圧低下、気分不良、顔面蒼白、吐き気、失神などの「血管迷走神経反応(VVR)」という副作用の症状が現れることがあるそうです。
献血直後の男性のおトイレは、転倒を避けるためにも着座姿勢をお願いしています。

 

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⑦ 献血カード受取

献血の流れ ⑦ 献血カード受取
資料画像:厚生労働省

 

献血カードを受け取る

献血カードを受け取って、献血の終了です。

献血カードには、血液型や献血回数、直近3回分の献血履歴、表彰・顕彰の記録などが印字されています。
また次回献血可能日が、献血の種類ごとに印字されています。

 

献血カード発行にはパスワード登録が必要です

献血カードを発行する際には、4桁のパスワード(暗証番号)設定が必要になります。
次回以降の献血の際にもパスワードが必要となるので、暗証番号を忘れないようお願いしています。

献血カードを紛失した場合は再発行が可能、パスワードを忘れた場合には、本人確認の上パスワードの再発行設定を行ってもらえます。

 

⑧ 献血後

献血の流れ ⑧ 献血後

 

献血後の過ごし方

献血後の失神・転倒、その他体調不良等を考慮して、献血後は下記をお願いしています。
気分不良や失神などは、じっと立っている時に発生しやすいそうです。

 ・ 電車利用の方 お帰りの際、転落防止のため駅のホームでは、線路近くで電車を待たない
 ・ 乗り物を運転される方 運転前に十分な休憩(30分以上)をとる、水分の補給をする
 ・ 避けること 献血直後の喫煙や飲酒、2時間以内の入浴、当日のサウナや水泳・マラソンなどの激しいスポーツ、採血側の腕に強い力がかかるような重労働など

 

具合が悪くなってしまった場合

献血後に具合が悪くなってしまった場合は、転倒によるけがを防止するためにも、決して我慢をせずすぐにしゃがむ(座る)か、横になるようお願いしています。
通常は頭を低くして30分程度安静にするだけで回復するそうです。

針を刺した場所や腕への痛み、しびれ等が残る場合など心配な時は、すぐに血液センターまで連絡をするようご案内しています。

 

血液検査結果のご案内

献血にご協力頂いた方で検査成績の通知を希望された方には、下記血液検査の結果を親展(書留郵便)でお知らせしてもらえます。

・ 献血後2週間程度で届くお知らせ
7項目の生化学検査成績と8項目の血球計数検査成績
・ 異常を認めた場合、献血後1ヶ月以内に届くお知らせ
B型・C型肝炎検査、梅毒検査、HTLV-1抗体検査の結果通知

 

出典・参考サイト

  • 厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kenketsugo/)
  • 日本赤十字社 (http://www.jrc.or.jp/)
  • 日本赤十字社 東京都赤十字血液センター (https://www.bs.jrc.or.jp/ktks/tokyo/)